【飲食店開業資金】必要な金額は約1,000万円!?資金の算出方法は?
●飲食店を開業しようと思っているが運転資金はいくら必要なのか。
●飲食店開業に向けて融資を受けたいが、一体いくら必要なのか。
●運転資金は約1000万円は必要と聞いたことはあるが実際どう見積もったら良いのか。

上記のようなことで悩んでいませんか?

実は飲食店にかかる開業資金はおよその予想で計算することが出来ます。さらに開業資金を見積もっておく事も重要ですが、合わせて『実際にお店を開業した後に利益が出て黒字になるのか』の収支計算もしておくことが大切です。

なぜなら、実際に融資を受ける際に提出しなければならない、創業計画書という書類の中で資金の見積もりと収支計算が必要になるからです。

この記事では開業資金予想の例や収支計算の例をわかりやすく解説しています。

【飲食店開業資金】必要な金額は約1,000万円!?開業資金の算出方法とは?

さあ、お店の事業計画が整ったらあとは資金を準備するのみですね!開業資金は小さい店舗でおよそ1000万円は必要とされています。その全てを自己資金で準備できる人は少ないですよね。親類から借りて準備するのも一つの手であり、利子もなくとても良い方法ですが大抵の場合はそうはいきません。

※自己資金とは、いわゆる自分自身で貯めたお金のことで、自己の所有するお金のことです。

『ではどのようにして資金を調達すれば良いのか。』を解説していきたいと思います。

開業資金の算出方法とは?

開業に必要なおおよその予算を出しましょう。

日本政策金融公庫の毎年の調査を結果を見るとわかりますが、開業資金の平均はおよそ1000万円ほどです。決して少ない額ではないです💦なので開業途中で資金が足り無いことや、資金があり余りすぎることのない様にしていかなければなりません。

では具体的に開業資金がいくら必要なのかを計算する方法を紹介させていただきます。まずは開業に費用がかかるものをいくつかに分けて考えましょう。

開業費の算出
開業資金=①物件取得費+②店舗造作費+③運転資金
①物件取得費とは物件を契約するときに必要になってくる費用のことです。
皆さんも新しく引っ越しをする際に礼金、敷金というような初期費用を払いますよね。それと同じものです。
具体的には、保証金(家賃の6〜10ヶ月分)、礼金(家賃の1〜3ヶ月分)、前家賃(家賃の1ヶ月分)、仲介手数料(家賃の1〜2ヶ月分)、保証会社への保証金(家賃の1ヶ月分)
②店舗造作費
坪数×坪単価で算出します。店舗造作費は最低でも300万〜1000万はかかると言われています。
・スケルトン物件の場合(60万×坪)
スケルトン物件とは物件の内装の設備がない状態の物件のことです。メリットとしては、内装をゼロから自由に設計できる点ですが、デメリットとして、ゼロからのお店作りになるのでその分の工事費用がかかってきます。
・居抜き物件の場合( 10万〜30万×坪)
居抜き物件とは過去に入っていたお店の内装がそのまま残って居る状態の物件のことで、厨房設備や空調などの費用を軽減することができますが、自分のやりたいイメージの物件はそう簡単にあるものではありません。また自由に内装をレイアウトでき無いのがデメリットです。
③運転資金

経費の3ヶ月分は見積もりましょう。余裕を持った運転資金がないと何かイレギュラーが起こった際に対応できなかったり、パフォーマンス、お客さんへのサービスの低下に繋がってしまいます。また、運転資金は仕入れ、光熱費、人件費や家賃などの経費のために必要になります。開店直後は売上が安定しない場合が多いのでそのためにも資金に余裕を持ちましょう。

開業に必要な資金やそれに対する自己資金、借入金を表に見やすくまとめておきましょう。

開業資金 1000万
①物件取得費 300万
②店舗造作費 500万
③運転資金 200万
開業資金 1000万
自己資金 350万
借入金 650万

開業に必要なおおよその資金の出し方を理解していただけたら、次は、『実際に営業した際にどれくらいの売上が出るのか。儲けは出るのか。』を調べるための収支計算のやり方を紹介していきます。

収支計算のやり方とは?

お店のコンセプトを考える上で収支計算は必ずしておきましょう。当然ですが、開店前から儲かって居なかったらお店が潰れてしまいますからね。『売上も低くなる場合も計算してそれでも営業出来るのか。どのように対処するのか。』を考える必要があります。収支計算をするには、まずは月間の経費を見積もっていきます。

経費は売上と違って変動が少ないので計算しやすいです。

※経費の中でも売上の大小に関わらず固定的に発生するものを固定費といい、代表的なものは、家賃や、保険料などです。

※逆に売上の大小に応じて金額が変動するものを変動費といい、代表的なものが原材料費です。売上が低くなるということは仕入れの数も減り、売上が上昇時は仕入れの数が増え原材料費が上がることになります。

①月間の経費

経費は大きく分けてわかりやすく表にまとめていきます。物件費人件費諸経費です。

例の下記の表の経費の合計は『人件費合計+固定費合計=月額の経費』となるので

1000000+600000=1600000(月間の経費)

人件費合計 1000000
オーナー給料 400000
アルバイト給料 150000×2
社員給料 300000
固定費合計 600000
物件費 300000
諸経費(光熱費、宣伝費など) 200000
借金返済 100000

②売上を見積もる

お店を営業した際の売上を予想しましょう。実際に営業することを想定して1ヶ月あたりの営業日数やランチやディナーでの平均客単価を考えて予想を立てましょう。

日商の計算方法
客数=総席数×回転率
客数×客単価=日商
日商×営業日数=月商
ランチ営業
●総席数20席
回転数1回 回転率1.0%
1ヶ月の営業日数22日
平均客単価5000円
月商 2200000円
日商100000円
ディナー営業
総席数20席
回転率0.8%
1ヶ月の営業日数22日
平均客単価10000円
上記のような席数と客単価で営業する予定のお店だとします。すると計算は下記の通りです!
月商と日商
●ランチ営業
日商『20×5000=100000円』
月商『100000×22=220000円』
●ディナー営業
日商『20×08×10000=160000円』

月商『160000×22=3520000円』

●合計日商『100000円+160000円=260000円』

●合計月商『260000×22=5720000円』

③最後に収支計算をしましょう。

営業利益算出方法
『②売上高』−『①経費』−『売上原価』=③営業利益
5720000−1600000−1716000=2404000円
②売上高 5720000円
①経費 1600000円
売上原価(30%) 1716000円
③営業利益 2404000円

以上が収支計算のやり方となります!今回はランチが満席を想定、ディーナーが8割席が埋まっている状態を想定したものですが、もっと繁盛する場合や客足が少なく閑散としてしまう場合である最高月商、最低月商も計算しておくとより良いです。売り上げが減ってしまった場合の対策もあらかじめ考えておくと良いと思います😃

融資を受けるには?

簡単に説明すると、融資は事業用、借入は消費用、生活のためのものです。つまり融資はより多くのお金が必要になってくるため上限が多く、その限度額が大きくなる分、返済への責任が重くなるので、審査は細かく厳しいものとなります。なのでお店をする場合は基本的には借り入れではなく、融資を受ける手続きをします。飲食店開業時の融資先としては、代表的なものは、日本政策金融公庫」「信用保証協会」「金融機関」「ノンバンクなどがあります。どの融資先でも審査の際に重要になるものは以下の3点です。

融資の審査で重要になってくるもの
・自己資金(求める融資額に対する自己資金の割合)
・担保または保証人
・信用情報(借入の返済など)

オススメの飲食店開業の創業融資とは?

飲食店開業の際の創業融資で一番のおすすめは日本政策金融公庫です。

・過去に実績や経験がない場合などには銀行からの融資を受けるのが非常に難しいが日本政策金融公庫の融資を受けた実績が有れば銀行からの信用度も上がる点

・利率が低く、2000万円までは無担保、保証人なしで利用出来る点。

※どの融資を受ける際にも自己資金は必要です。こまめに貯金を積み重ねましょう

まとめ

開業資金算出方法は理解していただけましたか?より良いお店を作るには前待った準備が非常に重要になります。準備の段階からうまくいっていないことが確認できれば、営業前にそういったものを未然に防ぐことができますからね。参考にしていただければ幸いです。

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